髪質って人それぞれ違います。
剛毛で髪が言うことを聞かず、思い通りにスタイリングが決まらない人もいれば、
猫っ毛でハリ・コシがなく、スタイリングをしてもすぐにフニャフニャっと髪が萎れていく人もいますし、直毛過ぎてヘアアレンジがしにくかったり、クセ毛で髪が伸びるとボサボサになり困るという人もいます。
「隣の芝は青く見える」という言葉とおり、クセ毛の人は直毛に憧れたり、直毛の人はちょっとくらいクセが欲しかったりするものですよね。
見てわかるぐらい違いのある髪質ですが、やはり髪質によって使用するシャンプーを変える方が良いのでしょうか?
髪質によってシャンプーを変える必要なし!
剛毛や猫っ毛、クセ毛、直毛といった髪質が違うからといってシャンプーを変える必要は全くありません。
ネット上ではよく「剛毛におすすめのシャンプーはコレ!」のように紹介されたりしていますが、そういったサイトで紹介されているシャンプーランキングをチェックしてみましたが、特に髪を柔らかくしてくれるシャンプーではなく、単なるアミノ酸系や植物エキス、保湿成分などが入っているごくごく普通のシャンプーばかりです。
なぜシャンプーを髪質に合わせて変える必要がないのか?
それはシャンプーというものの使用目的を思い出して頂きたいです。
シャンプーを使用する目的は「髪や頭皮の汚れを落とし清潔にする」ことです。
髪に栄養を与え、補修し保湿するのはトリートメントの役割です。
シャンプーに色々な機能を与え、トリートメントいらずというくらいに贅沢に成分を盛り込んでいるシャンプーも増えてきていますが、正直中途半端というか、シャンプーとトリートメントのセット使いには敵いません。
というのも、シャンプーもトリートメントも洗い流すものではありますが、シャンプーとトリートメントに使用される界面活性剤の種類が違います。
シャンプーに使われる界面活性剤は洗浄のために配合されますが、トリートメントに使われる界面活性剤は吸着させるために配合されます。
そのため、同じ洗い流す化粧品であっても、配合成分を髪に残すという意味ではシャンプーはとリートメントに敵いません。
シャンプーはシンプルかつ優しく潤いを守って髪や頭皮を洗い上げれればそれでいいわけです。
なのでシャンプー選びで髪質を考慮する必要はありません。
頭皮と髪をやさしく洗えて潤いを奪い過ぎないシャンプーを選びましょう。
トリートメント選びは髪質に合わせた方が良い?
では、髪をケアするトリートメントは髪質に合わせて選んだ方が良いのでしょうか?
正直なところ、トリートメントはパーマ剤などではないので、どのようなトリートメントを使ったところで直毛の人がくせ毛になったり、クセ毛の人が直毛になったりはしません。
剛毛を柔らかくすることができるかどうかについても、トリートメントに配合される保湿成分や補修成分、コンディショニング成分が多少影響するにしろ、剛毛が目に見えて柔らかくなることはまずありません。
剛毛の方が最近髪が柔らかくなって気がする!と思われる場合はトリートメントの効果も多少あるかもしれませんが、何らかの原因で髪が細くなってきている可能性の方が高いかもしれません。
確かにシリコンなどのコーティング剤を使ったり、γ-ドコサラクトンのような熱によって髪を補修してくれる成分、セラミドやヒアルロン酸、アミノ酸などの保湿成分など配合のトリートメントを使用すれば、触った感じやくし通り、髪の艶などに変化はあるかもしれませんが、髪そのものをやわらかくしたり、硬くしたり、クセ毛にしたり、直毛にしたりといった効果はありません。
そのため、髪質によってトリートメントを変えるということも不要です。
トリートメント選びは、ダメージ毛を隠すためにシリコンのようなコーティング剤に頼りたいとか、反対にコーティング剤に頼らず、髪本来の美しさを取り戻したいとか、使ってみて自分の髪に合っているといった選び方がおすすめです。