本当に最近のシャンプーおすすめランキングなどを見ていると「美容師おすすめ」みたいなものが多いように感じます。
それは一般の誰かもわからない人がおすすめするよりカットやスタイリングのプロである美容師さんがおすすめするシャンプーの方が信用できるのかもしれませんが、美容師さんはシャンプーに配合される成分のプロではありません。
ただし、美容師さん全員が成分の素人ではありません。
すごい勉強熱心な美容師さんであれば、化粧品メーカーも顔負けなくらいの成分知識をお持ちの方もいらっしゃいます。
ですが、シャンプーランキングなどでおすすめを紹介している美容師さんについてはそのシャンプーチョイスに疑問があることが多いです。
美容師さんもピンキリ
考えてみればわかると思いますが、ゴッドハンドと言われる医者と新米の医者では医者という括りは一緒でもその実力や経験値にはすごい差があります。
それは医者だけに限らず、どんな職業でも同じで、熟練と新米とでは大きな差がありますし、新米であっても意欲的な方か、とりあえずこなしておけば良いという考えの方かでも1年後などに差が付きます。
それと同じように、美容師さんもお客様のためにと思い、技術だけでなく知識も深めようと努力している方とそうではない方では全然違うわけです。
なので美容師がおすすめしているからといって良いシャンプーだというわけではありません。
有名な美容師であったとしてもそれは同じです。
有名美容師は有名サロンで働いていることが多いかと思います。
有名サロンには有名人・芸能人なども通ったりして注目を浴びやすく、有名人・芸能人を満足させるだけのサービスや技術があるとは思いますが、カットやカラー・パーマの技術とシャンプーの成分って全く関係ないですよね。
意識的に勉強しようとしない限り、いくら有名な美容師さんであってもシャンプーの成分知識なんて身に付きません。
どちらかというと、美容師さんの多くは成分がどうというよりも、使った感触の方が重要なのではないでしょうか?
洗ったらすぐにサラサラが実感できるとか、艶出しが実感できるシャンプーの方がお客さんに喜んでもらえますし。
つまり、専門が違うということです。
料理が上手な人が食材についての知識がめちゃくちゃ豊富かといったらそうでもないのと同じです。
成分を解析しても意味がない?
たまに化学知識が豊富な方がシャンプーの成分の解析に意味がなく、全て安全の範囲内で使用されているから気にすることはないとおっしゃってることもあります。
成分によって毒性や刺激が変わってきますが、確かに経皮吸収による経皮毒についての毒性に関してはシャンプーに配合される程度の量でなおかつ国が定めた範囲内での使用であれば、気にするほどではないのかもしれません。
ただし、刺激や洗浄力には成分次第で差が生じます。
そうでなければ、頭皮が乾燥する方はどんなシャンプーを使っても乾燥しなければおかしいですし、シャンプーを変えたら頭皮の炎症が治まったなどが起こるはずないですよね。
販売されているシャンプーで違いがあるのは配合成分です。
配合成分に違いがあるからこそ、使用感や髪や頭皮への影響に差が生じます。
なので成分解析には意味があります。
特に全成分の中でも配合率1%以上の配合量順に記載されている成分群のそれぞれの成分の刺激などは大きく影響します。
オーガニックやボタニカルは単なる流行
やはりオーガニック押しというのは未だに強く、自然界にあるものは安全、自然界になく人工的に作られたものは危険というイメージが多くの方に植え付けられています。
オーガニックやボタニカルがダメというのではありません。
オーガニックやボタニカルだから安心というイメージだけで判断するのはやめた方が良いというお話しです。
なぜなら植物エキスには様々な効果があります。
抗炎症効果や保水・保湿効果、コンディショニング効果などなど、それぞれの植物特有の効果がありますが、植物だから肌に優しいということはありません。
人の肌にやさしい植物エキスもあれば、刺激が強めの植物エキスもあります。
ですが、それでいうならば、人工的に作られた成分であっても優しい成分や刺激の強い成分まで様々です。
お伝えしたいことは、人工か植物かではなく、例えば、ローマカミツレ花エキスの刺激が強いのか、優しいのか、ヒアルロン酸は刺激が強いのか弱いのか一つ一つを見ていき判断していくことが大切だということです。
オーガニックやボタニカルが好きなのは個人の自由ですが、選ぶ際には全成分をチェックしてから選ぶようにしましょう。
美容師おすすめ、オーガニックではなく全成分チェック
まとめると、シャンプーの違いを目で見て判断する方法は全成分チェックしかありません。
シャンプーの使用感で善し悪しを決めるのは難しいです。
というのも、洗い上がりの良さを作りだすのは比較的簡単なのです。
シリコンを始めとするコーティング剤を配合すれば、洗い上がりのきしみなども抑えられ、ダメージ毛を誤魔化すことができます。
要するにシャンプーをしてすぐに髪がサラサラ・ツヤツヤになるということは、そうなる成分が配合されているからであって、髪そのものがハリ・コシ・ツヤを取り戻したというわけではありません。
別に髪が傷んでいてもその場しのぎでも髪さえサラツヤなら良いよ!というのであれば、使用感が自分好みのシャンプーを選べば良いと思います。
ですが、頭皮の肌荒れが気になったり、髪そのものの美しさを取り戻したいという場合には低刺激で髪に栄養を届けるシャンプーを選びましょう。
それを判断するのは全成分です。
美容師さんがおすすめしているからとか、オーガニックだからとか、流行っているから、人気だからといった理由で選ぶのはおすすめできません。